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心に残る話

  • 2024年4月14日
  • 2024年4月14日

山田太一さんとの思い出

昨年お亡くなりになった脚本家の山田太一さんとお話しさせて頂いた事があります。 随分前の事になります。娘の通う高校のイベントで来校され、高校生のためにお話をして頂きました。その時、あいにく私は別の仕事に忙しくて、その内容を聞く事ができませんでしたが、山田さんと親しい先生のお計らいで、校長室でお会いして […]

  • 2024年2月19日
  • 2024年2月19日

Uさんの笑顔

長く生きていると、出会いばかりではありません。別れもあります。 理由がはっきりしている場合には納得していますので、心の整理もつけやすいものです。でもそのような別れではない時があります。ある日、突然住所の書かれていない別れの手紙が届いた場合、心がかき乱されます。ただし残念ですが、私のお話ししたいと思っ […]

  • 2023年8月5日

建功寺の枡野(ますの)ご住職を訪ねて

本を読んでいると、この著者に会ってみたいと思う時があります。 私は書物から多くの事を学んできました。よく考えてみると、小説を読む時も経済誌を読む時も内容もさることながら結局は書き手の人間性や考え方に注視しています。私は生きると言うことは簡単ではないと年を追うごとに実感してきました。人は小さい事から大 […]

  • 2023年2月5日

威厳の意味を教えてくださった方

これまでに様々な女性に出会ってきました。外見だけでなく心根の可愛い女性、負けず嫌いで強い女性、甘え上手でしかも人に不快感を与えない女性、中には自分の利益の為に人を操ったり感情を抑えられない人もいました。 「あなたの心模様が顔に出る」と、母は口癖のように小学生の私に言いきかせました。子供に、目に見えな […]

  • 2022年11月28日
  • 2023年1月4日

クリスマスのある出会い

10年以上前の事です。馴染みにしているビストロで、クリスマスディナーをする案内を頂きました。予約をし、家族で出かけました。店は満席です。隣の席のご夫妻、とりわけご主人の食べっぷりの見事さに、思わず声をかけました。「こちらには随分お通いですか?」「約22年になります。」との応えです。私達より数年長いと […]

  • 2022年11月7日

隠れキリシタンだった祖母の話

私の母方の祖母は41歳と言う若さで亡くなりました。ちょうどその時、母のお腹に私が居たそうです。祖母は私の存在を知り、私の幸せを祈りながら逝ってしまったと聞きました。私は父方の祖母には寵愛と言えるほど可愛がって貰いましたが、母方の祖母に会う事はできませんでした。 私が3歳の頃、いくらか下の方が焦げた写 […]

  • 2022年10月27日

保健室の川尻先生

どなたもそうではないかと思いますが、子供の頃から誰かしら印象深い大人の人に出会っていると思うのです。 私が思い出す印象深い人は、保健室の先生です。 私は最初の子供だったせいか随分母の気合が入り、厳しく育てられました。母はその当時では珍しい程、教育に熱心な人でした。私が小学校に上がると、毎日学校に来て […]

  • 2022年10月9日
  • 2022年11月4日

物作りの人

私が陶磁器の企画の仕事をしていた頃の話です。 その窯主ご夫妻はいつもにこやかに私を迎えてくださいました。佐賀県有田の先にあるその磁器の窯元は「古伊万里」を得意とし、有田焼の歴史や知識はほとんどこの窯主に教えて頂きました。私は何日も窯元に通いました。窯主との陶磁器の話は尽きず、外が真っ暗になって帰宅す […]

  • 2022年9月18日

先輩達の話

私の祖母は95歳で世を去りましたが、私にはこの年代の知り合いが3人います。それぞれに人生を豊かに生きて来られた方達です。 体調を崩して娘さんの近くに引っ越されたAさんは、80代までお仕事を続けられた方でした。保険の外交員として働き、いつも姿勢良いお姿で70代でもヒールを履き、バスに乗って会社回りをさ […]

  • 2022年7月19日

レモンの話

私は48歳で父を亡くしました。 愛情に溢れ私を慈しんでくれた父を悲しむ間も無く、母の様子がおかしくなりました。色白で優しい顔立ちの母でしたが、それまでに無かった深いしわが両頬の中央に走っています。そればかりではありません。急に物忘れが酷くなり、「印鑑がどこにあるのかわからない。」と言っておろおろしま […]

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