旅の思い出 大好きなバリ島2

ボロブドゥール遺跡です

3日目の朝は4時起きでした。ホテルでサンドウィッチのお弁当を作って頂き、まだ暗い夜空を長女と眺めながらガイドさんを待っていました。「あれは、南十字星じゃない?」確かに雲の合間に星座表で見た事のある南十字星が瞬いているのです。この星は南半球でしか見る事ができません。感激でした。

ジャワ島までは、デンパサールからジョグジャカルタまで飛行機です。

ガイドさんに案内されるまま、世界遺産ヒンドゥー教遺跡群のプランバナン寺院郡に向かいました。午前7時頃には遺跡に着いていました。遺跡は全て石を積んだだけのものです。8〜10世紀に建立された遺跡は、崩れ落ちた所が何ヵ所かあり、現地の人が修復している場面にちょくちょく出会います。

有名なシヴァ堂の前で「ラーマーヤナ」の物語を聞きました。他にもこのような石を積んだだけの寺院が何ヵ所もあると言います。修復はいつになったら終わるのだろうか、と心配になりました。

次に向かったのは、仏教の精神世界を具現化したと言われるボロブドゥール寺院です。丁度ランチを摂り、寺院に向かうところで、いきなりイスラム教のコーランが周囲の山々にこだまして、一瞬自分がどこにいるのか分からなくなりました。つまり、1日でヒンドゥー教、仏教、イスラム教に出会ったのです。

厳然とそびえるボロブドゥール寺院。この寺院は仏教の世界観である曼荼羅(まんだら)を表していると言われます。まずガイドさんは、釈迦の生涯を現したレリーフを、入口から時計回りに一つづつ説明していきます。時々レリーフの精巧さに見とれて、ガイドさんの説明を聞き漏らしてしまう事もありました。最上階まで行くには、急な階段を登らなければなりません。長女に後押しされながら、やっとやっと辿り着きました。

ボロブドゥール遺跡でガイドさんから説明を受けています

最上階には釣鐘状のストゥーバと呼ばれるものが幾つも並んでおり、中には仏像が安置されているものもあります。東側のストゥーバの仏像の足裏に、女性が触れると願いが叶うと言うので、一生懸命隙間から手を伸ばしました。最上階の真ん中にストゥーバはありません。台があるだけです。これはブッダの悟りの極地「空」を表しているとの事でした。「空」は「無」とも思われ、何だか不思議な感慨深さを覚えたことを思い出します。

アマンジオのホテルでランチをしましたが、そのホテルから広大な椰子の樹海の中にポツンとボロブドゥール寺院の頭が見えます。椰子の樹海に隠されていた「いにしえ」を想い、その光景は私の記憶に強く残りました。


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