旅の思い出 〜オランジュリー美術館〜

エッフェル塔とセーヌ川

パリに何度か行きました。私は絵画を観る事が好きなので、必ず美術館訪問を旅の工程に入れるようにしています。すぐに思い出されるのは、イギリスのテート、スペインのプラド美術館、イタリアのウフィツィ美術館などです。

パリにはルーブルを始めとした名だたる美術館が沢山あります。

その中で私が最もお勧めしたいのはオランジュリー美術館です。

コンコルド広場の隣、テュイルリー公園の中にある小さい美術館です。

モネの「睡蓮の間」で有名です。

会場の所々に長椅子が置いてあり、座って何時間でも鑑賞する事が出来ます。私はその低い椅子に座ってグレーやグリーン、パープルといったグラデーションの美しさや幾重にも重ねられた色彩の美しさにうっとりするのです。最初に訪れた時はこの広い展示場に私以外に人は居ませんでした。絵を観ながら静けさに浸りました。次に長女と訪れた時もほとんど人影がなく、池の辺りに佇んでいるような錯覚にも陥りました。

ここの美術館の目玉は「睡蓮」ばかりではありません。

ルノワールやマネ、ユトリロといった印象派を始めとする名品が様々に楽しめます。一般的かもしれませんが、ルノアールの「ピアノを弾く娘達」が好きで複製画を購入しました。こちらでは、廻り切れずにストレスを感じると言うこともありません。

どうぞ今度パリにいらしたら、オランジュリー美術館を訪ねてみて下さい。

旅はその地で光を浴び、風の感触や深呼吸をしてそこにしか無い何かを感じ取る事が大事だと思います。それが一番の思い出に繋がることもあります。

屋台のフランスパンにはバターと辛子を塗って貰い、ハムを挟んで頂きます。それをベンチに座って食べ、コンコルド広場を抜けて行ったあの美術館、その一連が懐かしい思い出です。

コロナから解放され、自由に旅が楽しめるようになったら・・・。


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