七月に入ると「土用の丑の日」と言う言葉が目に付くようになります。猛暑には滋養のある「うなぎ」を食べると良いとされていますが、その由来は何なのでしょう。
この「土用」とは五行思想に基づいた季節の変わり目にあたります。(五行思想)「土の気」が盛んになる時期とされ体調が崩れやすい時期、とも言われます。「丑の日」とは十二支の丑にあたる日で土用にも巡ってきます。
この「土用の丑の日」(季節の変わり目で体調が崩れやすい時期)に鰻を食べる習慣は江戸時代、平賀源内が夏に売り上げが落ちる鰻屋の為に、「本日、土用の丑の日」と言う看板を出した事に始まると言う説が有力です。
もちろん鰻屋は大繁盛。他の店も真似をするようになり広まっていったとされます。
今年の「土用の丑の日」は7月19日と7月30日です。暦の上では7月22日が大暑ですからやはり猛暑が予想されます。
「土用の丑の日」には「う」のつく食べ物を食べると夏バテを防げる、と言われます。うなぎは「う」のつく食べ物として筆頭でしょう。他にも、梅干し、うどん、ウリなどが挙げられます。以前放映されたTVドラマの「みをつくし料理帖」(江戸時代を扱った作品)でも値段の高い鰻の他に「う」のつく食材で暑気払いをしようと料理を工夫する主人公の姿がありました。
これから当分の間、昼間の暑さに加えて夜も寝苦しい日が続きます。涼風が立つのはまだまだ先の事です。でも、この暑さにへたばるわけにはいきません。そう言えば、「土用の丑の日」のお勧め食材には「牛肉」もあります。良質のタンパク質を始めとした豊富な栄養素が牛肉には詰まっています。焼肉屋さんが繁盛するのも納得です。
余談ですが、祖父はこの時季「夏こそ熱いものを食べなさい。」と言って、お茶も熱いままで頂き、冷たい物はあまり口にしませんでした。内臓を冷やし過ぎてはいけない、と言うわけです。家電の行き届いた現代では、冷房で体の芯まで冷やさないように、ブランケットやカーディガンでの冷房対策も必要です。私は自宅で過ごす時には、ボディーウォーマーも愛用しています。入浴は湯の温度を39度に設定し、ゆっくり浸かります。そして、なるべく早めの時間に入浴を済ませ、体の火照りがおさまってから休むようにしています。
「土用の丑の日」、暑さを乗り切るためには食べ物だけではありません。知恵と工夫を凝らし、この夏を何とか元気に過ごしたいものです。
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