黒豆と言うと、お節料理の筆頭に挙げられるくらい有名です。でも母は、一年中黒豆を煮ていました。当時90代だった祖母の為に。
黒豆は健康食と言われますが、煮汁は祖母の喉にも良いと言う事で、母は無水鍋でシワの寄らない美味しい黒豆を作っていました。今でも母が、小鉢から黒光のするお豆をお匙ですくって祖母の口元に運ぶ様子が、目に浮かびます。
母は無水鍋を使っていましたが、私は普通のホーロー鍋で黒豆を煮ています。一応レシピには厚手の鍋が良いとだけありまたので色んな鍋を試した結果、今ではホーロー鍋に落ち着きました。私の作り方はいたって簡単です。昔、ソフィアと言う婦人雑誌がありました。ある年の12月号に老舗の料亭の作り方が載っていて、その通りに作ったらとても美味しくできましたので、それ以来我が家のレシピとして作り続けています。もちろん細かなところは我が家流に変更しています。このレシピの特徴は薄いガーゼを黒豆の重し代わりに使うところです。それだけでシワの寄らない美しい黒豆ができるのです。では、早速材料から始めましょう。
黒豆の含め煮
材料(5〜6人分)
黒豆‥・カップ2
A (水カップ4・塩小さじ1・重曹小さじ4分の1)
B (水カップ6〜6.5・砂糖400グラム)
ガーゼ…鍋の直径より一回り大きめのサイズ(薬局などに売ってあるので、切って使用)
作り方
①黒豆は虫食いや皮のむけた豆は取り除いてこすりながらよく洗い、ボールに入れてAを加え、一晩つけておく。
②厚手の深鍋に①の水気をきって入れ、Bを加えてガーゼを広げて落しぶたをし、鍋ぶたをぴったりとして火にかける。
③煮立つ直前に弱火にし、約4時間煮る。途中で蓋は絶対取らない。
④黒豆が充分に柔らかくなったら、醤油大さじ2を加え、火を止めてそのまま冷まし、味をよく含ませる。
この煮方の秘訣と言えば、ふたを絶対にとらない事です。
尚、本来のレシピでは水8カップとなっていますが、これだと煮汁が多すぎて、甘味が少なく感じられます。紹介した水の量でも煮汁はたっぷりあります。あとはお正月まで、毎日弱火で火を入れて下さい。
2〜3人のご家族では少し多い量だと思いますが、タッパーに保管し、時々弱火で火を入れると長持ちします。お正月にこだわらず、寒い夜など喉がいがらっぽい時など、お茶の友としても美味しい一品です。
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