小暑の頃:旬の食べ物

この時季に咲く蓮の花です。

七月に入ったと思いましたら、もう二十四節気のひとつ「夏至」に続く「小暑」(しょうしょ)です。

今年は6月の半ばから35度近い暑さが続いています。ここ5年程私が記録している日記の気温を見ても、連日「真夏日」が続くという事はありませんでした。特に夜の気温が高く、しのぎにくいと言ったらありません。体調を崩された方もいらっしゃるでしょう。暑さは植物にも堪えていて、小さな声で悲鳴をあげているように見えます。夕方の水やりは絶対に欠かせません。

ところで、「小暑」の意味はご存知でしょうか?

「小暑」とは梅雨明け近く、暑さが増す頃の事を言います。実際の梅雨明けは例年7月19日頃ですが、今年は太平洋高気圧の勢力が強く、この5日か6日には梅雨明けではないかとも言われています。でも、6日の週は予報では雨マークが多いので気象庁はどう判断するのでしょうか。

「小暑」と「大暑」の期間を合わせて「暑中」と言います。暑い日々に相手を気遣い「暑中見舞い」を出すのはこの頃です。その期間は「小暑」から「立秋」前までとされています。

今年の暦にある「小暑」は7月7日、七夕の日と重なりました。

7月7日の七夕は、本来旧暦の7月7日のことですから立秋の頃になり、「歳時記」を見ると俳句の季語は秋になっています。子供の頃の事ですが、「七夕」の日に里芋の葉のような大きな葉に溜まった露を集めて墨をすり、それで短冊を書くと字が上手になると言われました。私は祖父と早起きして一緒に露集めをした懐かしい思い出があります。寡黙な祖父でしたが、時として含蓄に富んだ事を話してくれました。(祖父の話)

「小暑」の頃に咲く花と言えば、「蓮(はす)」です。

沼地など泥の中から美しい花を咲かせる「蓮の花」は仏教では神聖とされ、極楽浄土の象徴です。「蓮の花」が咲くのは未明から早朝です。「蓮の花」を見るなら是非午前中にお出かけくださいませ。午後にはもう萎んでいるかもしれません。東京では不忍池(しのばずのいけ)の蓮の花が有名です。

今年の「小暑」は名ばかり、すでに猛烈な暑さになっています。早朝に換気をするのですが、窓を開けた途端、南向きの我が家には熱風が吹き込んできます。これが夏だ、と自分に言い聞かせるのですが、子供の頃絵日記に「今日は28度にもなってものすごく暑かった。」と書いた事が嘘のようです。元気があれば、キャンプや花火大会だとイベントに涼を求めるのですが、今の私の涼とは冷たく淹れた煎茶を頂き、体をいたわる事でしょうか。ぼんやり、移り変わる空模様をひんやりした部屋から眺めるのが私の夏の癒しです。

この時期の旬の食べ物はなんでしょうか?

果物では桃がまず挙げられます。ブドウ、メロン、マンゴーといった果物も美味しいですね。鮎が解禁を迎え、鰻に元気の源を求めようと思うのもこの頃です。とうもろこしや枝豆も食べ頃でしょう。ビールに枝豆、夏の定番です。ゴーヤやトマト、きゅうりなどの夏野菜も食卓に乗せたいものです。ソーメンも良いですね。あのツルッとした喉越しの良さは夏ならではでしょうから。

そろそろお中元のシーズンです。物を贈るだけとは限りません。ご無沙汰している方にお電話であるいはメールでご機嫌伺いをするのも素敵だと思います。

今月はMaiさんのピアノ演奏でショパンの「ノクターン」Op9 No2を日本の夜景の映像とともにお届けします。お楽しみくださいませ。


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