三月の声を聞くと、何だか心が浮き立ちます。
三月を弥生(やよい)と申しますが、この意味は、木草弥生月(き・くさ・いや・おい・づき)が短縮されたもので、弥はますますと言う意味ですので、草木がますます生い茂る月と言う事でしょう。
2〜3年前デパートの特設会場で雛人形を見て歩きました。購入の予定はなかったのですが、娘たちの頃を思い出して、今はどんな人形が作られているのだろうか、と気になりました。娘の為に雛人形をさがした時には木目込み人形が主流でした。初孫だと言うので、私の両親が七段飾りの童の顔をした木目込み雛人形を贈ってくれました。お顔が愛らしく、娘たちが喜ぶので、毎年出して飾りました。でも、七段と言うと、狭い和室の大半を占めるので、いつの間にか男雛と女雛だけの陶製の人形に変わりました。
今年は雨水(二月十八日)の朝に、3種類の雛人形を出しました。
リビングのキャビネットの上には亡き母のお土産だった小さな大河内塗りの雛人形、玄関には陶製の元禄雛人形と貝合わせになった雛人形を飾ります。どれも思い出のあるものです。あの七段飾りはしまったままです。さぞ寂しがっている事でしょう。
ひな祭りの日に、我が家では定番メニューですが、ちらし寿司や蛤のお吸い物、菜の花の胡麻和えなどを作って祝います。
食事の最後に、桜餅を美味しいお煎茶と共に頂きます。実は「桜餅」は大好物で出端(ではな)からすでに何度か買いました。「桜餅」はお店によっても違います。大まかに分けると、関西風は道明寺粉(餅米)でこし餡を包んだものです。それを塩漬けの桜の葉で巻いています。たまに同じ桜の葉で巻いてあってもクレープのような(小麦粉を水で溶き、薄く伸ばしたもの)皮でこし餡を巻いたものを見かけませんか。これは東京向島の名物で長命寺餅と言われる関東風の桜餅です。
三月と言うと花の季節、下旬には桜が満開を迎えます。
この頃の花と言えば、アネモネ、チューリップ、菜の花、沈丁花、ミモザなどが思い浮かびます。イタリアでは3月8日に男性が親しい女性にミモザを贈る習慣があると聞きます。素敵ですね。私はアネモネが好きです。つぼみをつけたアネモネをコップに入れていて、気がつくともう花が開いていて驚きです。色も様々でとても楽しめます。
三月は心躍る、華やぎの月です。その季節に応えるようにMaiさんのピアノで「さくら幻想曲」をお届けします。
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