正しい浴衣の着方

みなとみらいフェスティバルの花火大会です

この夏も様々な場所で花火大会が開催されました。私もワクワクした気分で会場に向かいました。私が出かけたのは横浜「みなとみらいスマートフェスティバル」の花火大会です。私は会場まで電車を使います。そこで、大勢の浴衣姿の女性を見ました。誰かに着付けをしてもらったと見受けられる襟元のキリッとした美しい浴衣姿もありましたが、多くの女性が、電車が混んでなかったら直してあげたいと思うような着方で、とても残念な気持ちになりました。

一番に気になりましたのは、前見ごろの重ね方です。

浴衣は着物です。着物は左を上になるように重ねます。

ですから浴衣を着る時、右手で握っている前身頃を下に左手で握っている方を上に重ねます。当然のことですが、襟元も左が上になります。

ちょうど私の前の座席にカップルが座っていましたが、男性は左上前(ひだりうわまえ)にちゃんと着ていましたが、女性は右上前(みぎうわまえ)に着ていて、その堂々とした様子から全く間違いに気づいていないようでした。右上前を上に着るのは死装束(しにしょうぞく)だけです。洋装では右上前を上に重ねますが間違わないでください。浴衣はあくまでも和装です。

以前ブログ(https://sutekianata.com/reason-810.html)に、海外からの旅行者が着物レンタル店(他国の経営)で右上前に着せられていて腹立たしかった、と書いた事があります。日本人が間違っているのを見たのはがっかりでした。

昔から花火大会には夕涼みがてらの浴衣がおしゃれとされ、トライされる方を多く見かけます。今はネットを見ながら着付けをなさるのか、お母様に習ってか、本を参考にされるのかわかりませんが、ネットの場合は鏡と同じで反対に見えるのではないかと思われます。その際、説明文もよく読んでください。日本人の民族衣装は着物です。亡くなった方のみに着せる特殊な右上前の着物の着方にならないよう気を付けたいものです。

次は浴衣の長さです。

着物の長さは品格のある上等の着物(例えば黒留袖とか訪問着)になればなるほど長めに着ます。足のくるぶしより長く着ます。その為、黒留袖など格のある着物を着る時は足袋(タビ)もこはぜ(足袋を留めるもの)が5枚あるくるぶしが隠れるものを履きます。

浴衣は真逆で軽装ですから、比較的短めに着ます。と言いましても、せいぜい足首のくるぶしの上くらいです。

今回見かけたのはふくらはぎの位置でした。ふくらはぎまでの長さでは特殊な踊りの衣装でも無い限り、はしたないと思います。

また通常、浴衣には素足で下駄を履くとされています。

浴衣ですから、ほとんど素肌もしくは肌襦袢の上に着ます。下駄に足袋を履いた姿は垢抜けません。サンダルに靴下も多く見かけました。結局は全体のバランスですから変だと感じさせない上手な人もいました。が、大抵の人は浴衣とのバランスが悪くチグハグな感じでした。

髪飾りで顔周りは華やかなのに、着付けが逆になっている、長さが短すぎて浴衣の良さを台無しにしている、帯が崩れそうになっているなど残念な光景が気になりました。私は今までにも、何度か駅の構内で声をかけ、着崩れた浴衣や帯を直した事があります。着付けのポイントもついでに話しました。まず、最初の腰紐をウエストあたりで緩まないようにきちんと結ぶ事です。また、丈の長さもこの時調節しておきます。胸元もきちんと合わせ、後ろの襟をあまり抜かないで(空けすぎないこと、せいぜいこぶし一つくらい)着ます。

美しい浴衣姿です。

着物が普段着として普通に着られなくなり、一部の人を除いて大人も着物の事を忘れたようです。年齢の行った方でも間違った着方を見かける事があり残念に思います。

若い方が今風の着方で浴衣にサンダルを合わせる事も悪いとは思いません。ただ、本来の浴衣の着方をきちんと学んで、もっと全体のバランス感覚を磨いて欲しいと思った事でした。

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