東京の有名な水天宮に参拝した時の事です。真夏の事でした。境内に入ると、手水舎の水に手を入れ、タオルを使って身体を洗ったり拭いたりしている外国の上半身裸の男性を見かけました。隣に日本人の女性がいて、時々背中を拭いたりして手伝っています。私達を見ると止めて、どこかへ行ってしまいました。
驚きました。手水舎の水は神様に参拝する者の心身を清めるためのものです。文化の違いだとひと言で片付けられないと思いました。日本女性はなぜ男性の行為を止めなかったのでしょう。女性自身が手水舎の水の意味や使い方を知らなかったのでしょうか?
不快な気持ちがずっと心に残っていました。
京都に旅行した時のことです。着物姿の外国の男女が大勢通りを歩いていました。着物の裾(すそ)がはだけているので、よく見ると、右を上前にして着ているのです。
近くの陶器店で、昨今は着物の事をよく知らない中国や韓国の人が、着物のレンタル店を広げていると知らされました。日本の着物の常識を知らなかったのでしょう。日本で右を上前に着るのは死装束の時だけです。
日本の文化を理解しないままの営利目的の行為に腹が立ちました。
2018年頃から外国人にもっと日本の文化や伝統、特に日本のマナーやエチケット、ものの考え方を知って貰いたいとホームページを作り始めました。
マナーやエチケットを知る事が、その人のコミュニケーションをより良い方向に導くと考えたからです。
今では賛同者を得てアメリカを始めイギリス、スペイン、イタリアなどホームページを見てくれている人が増えています。外国人向けのホームページは、このブログともリンクしています。
私のもう一つの危惧は、日本でも文化や伝統と共に、元来皆が当たり前としてきた生活に密着したマナーやエチケットが、忘れ去られようとしているのではないかと言う事です。
私は親からの教えだけではなく、マナーやエチケットを学び、また長年教える機会を得てきました。私は30年以上に渡り、お抹茶は裏千家、お煎茶や礼儀作法は概ね皇風煎茶礼式などで研鑽を積んできました。(お茶の流派によってはマナーの考え方や作法に多少違いがありますので、それはご承知おき下さい。)
人生半ばを遥かに過ぎて行こうとしている今、お茶の世界で学んだ事や礼儀作法を幅広く皆様に伝えたいと思う様になりました。
以上がこのブログを始めた理由です。
また、私は生活に密着したお茶や礼儀作法だけでなく、今までに心に残った素敵な人の話や旅での印象、これまでの経験から学んだ事などについても、書いていこうと思っています。
私が学んだお抹茶やお煎茶、礼儀作法などがあなたの生活をより豊かに出来たらと願っています。今までに心に残った素敵な人の話や旅での印象があなたの心を楽しませ、私の子育てや暮らしのヒントが、あなたの癒しや生活のヒントになれば嬉しい事だと思っています。
ESPOIR 〜希望〜をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。