お向かいのお宅のドアの前にお子さんが作られたと思われるハロウィーンのリースが飾ってあり、微笑ましく思っていました。それがいつの間にかクリスマス飾りに替わっていました。そう言えば、お花屋さんにはポインセチアの鉢が所狭と並んでいます。
最今のイベントはどんどん早い時期からはじまる傾向にあるようです。
お中元は所によっては6月から、お歳暮もおせち料理の紹介も昔より早く始まるようになりました。実は我が家もおせち料理の注文を10月に済ませました。お歳暮はインターネットで手配済みです。
昔はクリスマスケーキを今ほど扱っているお店も少なく、クリスマス直前に慌てて買いに行った覚えがあります。今、クリスマスケーキはケーキ屋だけではなく、レストランやパン屋にも並んでいます。デパートやスーパーではもちろん売り場の花形です。そして、どのイベントにもインターネットが関わり、その普及でどこも客の獲得に一層拍車がかかっていると思われます。騒々しくなって参りました。
12月は家庭内でも仕事が増えます。日本人は昔から新年に歳神様を迎える準備をこの月に致します。まずは大掃除です。普段行き届かない収納庫や押入れの中を見直し、昔は天井の煤払いや障子の張り替えなども致しました。私の子供の頃は古い障子を破るのを買って出て、楽しんだものです。真新しくなった障子の白さに感嘆した記憶が蘇ります。ひとつひとつ手をかけて拭いたり、磨いたり掃いたりする中で新年が近づいてくるようなワクワク感がありました。そしてお節料理を準備し、最後に床間や神棚などに餅飾りをしてその夜は年越しのお蕎麦で一年を締めていたものです。
そのような記憶を懐かしみながら、今年私は12月に仕事が集中しないように、9月から少しずつ日頃手付かずの場所を見直して、掃除をするように努めました。昔からすれば随分ズボラかも知れませんが、大掃除の概念も便利な家電製品の普及や情報によって変化したと思うのです。「断捨離」と言う言葉が定着し、ミニマムな生活を好む人もいます。我が家も「一日ひとつ捨てる」を続けています。
理想はホテルのシンプルさです。なかなか到達するのは難しいかも知れませんが、サッパリと暮らしたいと常々思っています。
できれば、この一年を振り返る時間を持てる、そんな心静かな年末であればと願っています。
今月は暖冬とも言われていますが、『雪』のジャズアレンジをMAIさんの演奏でお届けします。
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