旅の思い出 再びバリ島1

バリの結婚式でのご馳走です。

ブログを書き始めた2年前、7月28日から4回に渡ってバリ島旅行の思い出を書きました。

詳しく書かずにいられなかったのは、特別に忘れられない旅だったからです。理由のひとつはそれまで欧州ばかりに向いていた目が東南アジアに変わった事です。そしてその、最初の訪問先がバリ島でした。バリ島は神の島とも言われ、島民は信仰に厚く、どこへ行っても美しいと感じさせる心の島でした。そして、明け方に暗い空を見上げて探した南十字星も忘れられません。インドネシアの首都ジョグジャカルタまで足を伸ばし、世界遺産ボロブドゥール寺院やプランバナン遺跡を訪ねた時の印象も心に残りました。帰国後、梅雨前の風はバリに吹いていた風を思いださせました。すると、心の中でガムランの音色が聴こえてきて、「バリは良かった!」と言わずにはいられないのです。

2017年8月28日から再度バリ島を訪ねました。

今回は二人の娘と一緒です。前回は「JALアイルの旅」で行きましたが、この旅では娘たちが飛行機もホテルも全て手配し、全くの個人旅行でした。飛行機はガルーダインドネシア航空、ホテルはセントレジス バリリゾートです。今回も観光よりこの島に癒される事を望んでいました。

土壌の上に飛行機がポツンポツンと停泊している、そんな印象だった簡素なデンパサール空港が、整備されて見違えるように近代的で綺麗になっていました。広い空港ロビーは人で溢れ、以前のどこかノスタルジックでゆるりとした面影はどこにもありません。

宿泊先のホテル、セントレジス バリリゾートから迎えの人が来て待っていてくれました。専用車に揺られて空港からヌサドゥア地区にあるホテルに着くまで町中を見ていると、以前の数倍の観光客で溢れている事に気づきます。

セントレジスのロビーはバリ島のイメージを大切にしながら、開放的でモダン、とても洗練された印象を受けます。

ぐにあの懐かしいガムランの音色が聴こえました。当ロビーでは常時ガムランが生演奏され、バリに滞在しているという実感を確かなものにしてくれます。このロビーを抜けてヤシの並木道や美しい庭園を左右に見ながら進んで行くと、プライベートビーチに出ます。そこには果てしないインド洋から続く大海原が待っていました。

到着した夜のディナーはホテル内の「デュラン」と言うお店でインドネシア料理を頂きました。こちらはインドネシア各地の郷土料理を提供しています。

滞在中の朝食は「ボネカ」と言うレストランで頂きました。ビュッフェスタイルですが、その種類は贅沢なくらい豊富で、その日しかない逸品料理も数多く味わうことができます。いつも満席で世界各国の人々が寛ぎ、楽しんでいました。ヨーロッパからと思わせる素敵な中年カップルも見かけました。

翌29日は早朝からホテル内を散策した後、タクシーで町中にあるエステを受けに行きました。

前回はバリ島のどこに行ってもエステティシャンのレベルが高く、とても満足した思い出があったのです。しかし今回は、納得のいくエステではありませんでした。観光客が増え、拝金主義とまでは言いませんが、島民の意識が変化したのでしょうか?これがバリのエステだったかしらと、エステティシャンのレベルダウンにとても残念な気持ちになりました。帰りにチャチなお土産を渡しながら、大袈裟にバリエステについて語るスタッフに更に不愉快な気持ちになりました。

全てのものは変化していきます。観光地ではなおさらです。バリの場合は、発展と置き換えてもいいのでしょう。でも、幹線道路の端に寝転んで楽しげに話していた素朴で温かな風貌のあの人達はどこに行ってしまったのでしょう。


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