十月二十三日は二十四節気の「霜降」(そうこう)に当たります。
二十四節気の秋は「立秋」に始まり、「処暑」「白露」「秋分」「寒露」と続き、「霜降」で終わります。そして暦の上では冬に入るのです。
ところで、「霜降」とはどんな時季を言うのでしょうか。
「霜降」とは文字通り「霜の降りる頃」と言う事です。この時期になると、朝晩はすっかり冷え込むようになり、北の地域や山間部では霜が降り始めます。露が冷気によってぐっと冷やされ凍り、霜となって降るのです。いよいよ秋も終盤、次の「立冬」までの時期を指します。ついでですが、この期間に吹く冷たい風を「木枯らし」と言います。この時期紅葉が一段と進みます。紅葉を楽しむ場所は各地に点在していますが、関東では高尾山、京都の名所はネットで調べるとたくさん出てきますがとりわけ永観堂・禅林寺や東北・青森県の奥入瀬渓流などが有名です。
「八入の雨」(やしおのあめ)という言葉をご存知でしょうか。
ひと雨ごとに木の葉を色濃く染めていく雨の事を言います。「一入」は「ひとしお」と読みますが、「いっそう」という意味です。これは染料に一度染めた時に使います。八はたくさんと言う意味で、「八入(やしお)の雨」とは何度も雨に染められて紅葉していくと言う情緒ある言葉です。紅葉は冷たい一雨ごとに進んで行くのですね。
私は箱根や鎌倉に紅葉狩りに出かけます。鎌倉はもう少し遅い時期に見ごろを迎えます。今は、観光名所と言われるところはインバウンドのお客様でいっぱいです。しかし、今年の紅葉はどうでしょうか。夏の灼熱の太陽に当てられて、我が家のベランダの植物の葉や花びらは焼けてしまいました。公園の大木も立ち枯れてしまいました。自然の産物は気候に大きく左右されます。美しい紅葉が今年も見られると嬉しいですね。
冬に入る前のこの時季、どのような過ごし方をなさいますか?
まず夜が長く、心が落ち着きます。読書には最適ではないでしょうか。私はこの秋、あまり進んでいない全集ものに取り組んでみようと思っています。また、心があらわれるような詩集(例えばハリー・ジブラーン詩集)やターシャ・テューダーさんの写真や文章に触れるのも良いかと思っています。
旨みを増した食材と言えば、「秋鮭」です。「さつまいも」も甘さを増しています。甘さと言えば、「柿」。「柿」を使ったサラダや白あえに柿を入れても美味しいですね。「ブドウ」は最後の実りの時を迎えます。昨今は「シャインマスカット」が人気ですとか。「シャインマスカット」は緑、赤、黒とあると、ブドウ農家の方に聞きました。そろそろ「りんご」も美味しくなります。
これからは家の灯りが恋しくなり、鍋物の出番です。
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