三月になったら 春を探してみる!

美しい日本の桜です

一日参り(ついたちまいり)を済ませたら、もう三日。雛祭りを祝う支度をしなければなりません。

家では毎年、ちらし寿司を作って祝います。最近、すし酢は美濃の内堀醸造製の出来合いを使っています。スーパーで購入したものです。自分で長く調合していましたが、たまに出来不出来があり、このすし酢に出会ってからは重宝し、お寿司を作る機会も増えました。上等の昆布や鰹節のお出汁で蛤のお吸い物を作ります。花麩や茹でた菜の花を少し添えます。海老を茹でて具材にする事もあります。また、その年によって和物などの小鉢を並べたり、お刺身の盛り合わせをつけたりします。イカとワケギを茹でて酢味噌で和えたり、ほうれん草の胡麻和えを作ったりいたします。

食卓の真ん中に錦糸卵や菜の花など色とりどりのちらし寿司が並ぶとそれだけで豪華です。女性のお祝いですから、彩りが大切です。

江戸時代、元禄の頃の陶器のお雛様の複製です
江戸時代、元禄の頃の陶器のお雛様の複製です

その夜の12時を回る頃には大急ぎでお雛様を片付けます。それぞれ、布拭きしたり刷毛で掃いたりの一仕事です。「来年、またお会いしましょう。」と言う言葉をかけて片付けます。

こうして普段の暮らしに戻ります。

ところでこの時期、お散歩コースの桜がお待たせしましたとばかりに蕾を付け始めます。三月も半ばから後半になると開花を始め、あっという間もなく満開です。

休みともなると、お天気の良い日には道端や遊具の多い公園で、家族がお昼を広げている光景に出会う事もあります。

世田谷には昔の名残りが所々に残してあります。「世田谷の小径」と名付けられた通りはコンクリートではなく、土壌の道です。人によって踏み固められた道は足に当たる感触も柔らかです。道の両側には大小様々な木々が並び、季節の野草や花が目を楽しませてくれます。いきなりの小鳥の囀りに顔を上げると何種類もの鳥が木の実をつついています。毎月有志の方が手入れをされています。ありがたい事だと感謝して通らせて貰います。

さて、春分の日を中日として前後一週間はお彼岸ですね。仏前には牡丹餅や桜餅を供え、お香を焚きお経をあげます。

我が家の小さなベランダには冬を凌いだガーデンシクラメンのピンク、赤、紫が一斉に咲き誇り、白いゼラニウム、アネモネの蕾が少し赤い色を見せています。ラベンダーも紫色のかわいい花を付けます。暖かくなると虫が寄ってくるので、特にラベンダーには有機の殺虫剤をかけておかねばなりません。何となく葉に力がなくなったと感じたら、どこかに虫が卵を産んだ印です。メガネをかけて一本ずつ葉の色に同化した青虫を探します。

さあ今日は、春の香りを探しに散歩にでも出ましょうか。


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