早いもので暦の上ではもう「秋」、二十四節気の秋は8月7日の「立秋」から始まります。
8月と言えば、日本列島が煮えたぎっているように感じる時季ですから何だか「立秋」と言う言葉だけが一人歩きしているようにも思えます。
「立秋」の意味は文字通り暦の上での秋の始まりですが、暑さが極まったと解釈することも出来ます。期間として捉えるならば、8月7日から22日ごろまでで、次の「処暑」(しょしょ)の前までと言う事になります。この時期、学生であれば夏休みの真最中、お盆の行事や地域によってはお祭りも催されます。お墓参りで帰郷なさる方には久しぶりの出会いがあるのではないでしょうか?ところで、「残暑」と言う言葉は「立秋以降暑さが続く時期」とされていますので、いつまでとは決まっていません。暑さが長引けば、9月になっても残暑となります。
「立秋」と言っても最も暑い時期、でもこの頃から自然のどこかに秋の気配を何かしら見ることができます。例えば、空の高い所に現れる、すじ雲とかはね雲とか言われる「巻雲」(けんうん)もそのひとつです。
この時季を代表する花と言えば、「ひまわり」です。
7月頃から花屋の店頭にはひまわりが並びますが、花瓶に差すと暑いせいなのでしょう、すぐに弱ってしまうのはとても残念です。昔の事ですが、ソフィヤ・ローレン主演で観たウクライナの「ひまわり」は圧巻で、今でも思い出します。映画には、戦争で生まれる悲劇が描かれていました。そのウクライナが今、戦禍の真只中にあります。戦争で生み出されるものなど何ひとつないのに、悔しい限りです。圧倒するようにどこまでも続くひまわり畑も戦争の犠牲になっているのではないか、と思いますと胸が痛みます。
この時季の旬の食材は何でしょう。
果物では「桃」が旨味を増します。私は果物が大好きですので、産地の農園から「桃」を始め「ブドウ」、「スイカ」「マンゴー」「メロン」と言ったものを例年取り寄せています。お取り寄せでは残念な事がありました。山形県の「さくらんぼ」が気候の影響で収穫できなかったと農園から連絡を受けた事です。確かに店頭でも余り見かけませんでした。今後、益々気候の変動で産地の収穫分布が変化するのではないのだろうか、と案じられます。暑さにめげないお野菜と言えば、「ゴーヤ」や「ナス」と言ったものが思い浮かびます。キッチンに立つのも暑いので、短時間にナスとお肉を炒め牡蠣ソースで絡めて簡単に作ろうなどと考えています。「ゴーヤチャンプル」も我が家流で定番料理になりました。
夏バテをなんとか交わして、実際の涼しい秋が来るまでもうひと息、何とかこの暑さをやり過ごしたいものです。
今月はMaiさんのピアノで「浜辺の歌」をお届けします。涼しい海辺の情景と共にお楽しみ下さいませ。
ESPOER 〜希望〜をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。
