「冠婚葬祭」の「冠」とは何でしょう③

還暦祝いの酒樽です

陰陽道の考えから生まれたものに「厄年」があります。

厄年

この「厄」は単に悪い事が起きると言う事では無く、「役」社会的に重要な役割を担う時期にあたる、また体調の変化をきたしやすい時期と重なりやすいので気を引き締めて過ごすようにと受け止めると良いと思います。神社に詣でると、よく今年の厄年はと表示されています。通常、数え年で男性は25歳と42歳女性は19歳と33歳を厄年と呼びます。特に男性の42歳と女性の33歳を「大厄」「本厄」と言い、その前後を「前厄(まえやく)」「後厄(あとやく)」といい、身を慎む期間とされています。この厄払いにつきましては地域によっても様々ですが、現在でも神社で祈祷(きとう)を受けたり、地方では宴席を設けて厄落としたりするところもあるようです。

年祝い

数え年61歳の還暦から始まる長寿のお祝いのことを「年祝い」「長寿の祝い」「賀寿」と呼び、元服や婚礼と並ぶ人生で大切な祝い事として受け継がれてきました。この賀寿は奈良時代頃から始まったと言われます。平均寿命が短かった時代には40歳から行われていたとも言います。昨今は満年齢の誕生日かその前後の休日に親族が集まりやすい日を選んで祝うようです。

 賀寿の名称と由来

還暦・かんれき(61歳) 昔の暦で十二支(干支)と十干(じっかん)の組み合わせが60年で一巡するので、61年目に生まれた年と同じ暦に還ると言うことから還暦と言います。十干とは「甲(きのえ)」「乙(きのと)」などお聞きになったことがおありかと思います。通常赤ちゃんに戻ると言う意味で「赤いちゃんちゃんこ」や「赤ずきん」を贈る風習です。

私は父が還暦を迎えた時、まだ現役で仕事をしている父にえんじ色のベストを贈りました。スーツの下に着ても悪目立ちしないと思ったからです。私が還暦を迎えた時、娘達に日頃から身につけて貰いたいと、時計のバングルを贈って貰いました。「赤いちゃんちゃんこなんて嫌よ。」と私が申しましたので苦肉の策だったのだろうと思います。祝いの色にあまり頓着しない私ですが、2年前百歳を迎える伯母に、白のウールのベストを贈りました。選んだ理由は軽くてお洒落だったからです。昔からお洒落だった叔母が気に入ってくれると思いました。贈り物には苦慮されると思いますが、お祝いを差し上げるのは贈る方も嬉しい事です。又、お金を贈る場合には金銀か紅白蝶結びの水引の祝儀袋に「祝還暦」とか「寿」などと致します。お祝いをもらった時のお返しは「内祝」と致します。

古希・こき(70歳) 中国の詩人である杜甫の詩に「人生七十、古来稀なり」に由来しています。昔は元気で70歳を迎えることはあまり無かったのでしょう。祝いの色は紫です。

喜寿・きじゅ(77歳) 「喜」を草書体で書くと七を三つ重ねることになるからです。祝いの色は紫です。

傘寿・さんじゅ(80歳) 傘の略字からです。祝いの色は茶色や金茶色です。

米寿・べいじゅ(88歳) 「米」の字を分解すると八と十と八になることからです。祝いの色は茶色や金茶色です。

卒寿・そつじゅ(90歳) 「卒」の略字は「卆」と書く事からです。祝いの色は白です。

白寿・はくじゅ(99歳) 百の字から一を引くと「白」になる事からです。祝いの色は白です。

百寿・ひゃくじゅ(100歳) 「百賀の祝い」とも言い、これ以後は毎年祝います。祝いの色は白です。

人は一生の間に様々な節目を迎えます。通過儀礼はそうした人生の節目を家族や親族などと共に分かち合うしきたりです。これらを通じて、深い愛情で結ばれたお互いの絆を確認することができると言えます。少子化や家族の繋がりや人付き合いが希薄になってきている昨今だからこそ大切にしたい通過儀礼だと思います。


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