日本を代表する花と言えば桜です。この桜の花を中心にして、梅の花を別名「花の姉」と言い、桃の花を「花の妹」とも言うのだと、茶道の先生に習いました。
茶道のお稽古の中には、学んだことを使った遊びがあります。その遊びとは、5人から6人が箱に入った札を取り、その札を見て役割を決め、お炭をついだり、お香を焚いたり、茶花を活けたり、お抹茶を点てたりと、それぞれ任された事をして参加者みんなで楽しむと言うものです。
ただし、昔と生活環境が全く違った現代人の私達には、普段から炭をつぐ習慣さえありません。昔の人は何と高度な遊びをなさっていたのでしょうね。
茶道の遊びの一つに歌(和歌)を作って短冊に書くと言うのがありました。冒頭の言葉は私が和歌を捻っている時に先生が口にされた言葉です。どの花も日本を表している花ですが、この言葉により「桜」の果たす役割の大きさを感じました。
今年は桜の開花は東京では17日くらいだと言われています。その頃の陽気によっても多少違いがありますが、桜は開き始めるとあっという間に満開を迎えます。私は桜は一輪を愛でるものではなく、樹木全体もしくは樹々の群れとして観る方がより桜らしいと思っています。一輪では頼りなく見える花が、群れると美しさが何倍にも増して、力強くさえ感じられます。
桜は多くの画家が題材に取り上げています。この季節に美術館に足を運ぶのも良いですね。
私は昔、美術館で観た加山又造さんの「夜桜」とか「春秋波濤」に描かれた桜が圧巻で心に残っています。また最近の事ですが、最晩年の三岸節子さんの描かれた桜をTVで観て感動しました。一度本物を観られたらと願っています。
ところで一足先に映像で「桜」をお届けしたいと思います。MAIさんのピアノ演奏による幻想曲「さくら、さくら」も合わせてお楽しみくださいませ。
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