立冬(りっとう):この時季の事

いよいよ冬の始まりです

十一月七日は暦の上で二十四節気の「立冬」に当たります。冬の始まりを意味します。

確かに朝晩の冷え込みがきつくなって参りました。「立冬」は、暮らしの上で冬支度を始める目安とされています。暖房器具もそろそろ準備しなきゃと、必需品が頭をよぎります。この頃の事だったと記憶しているのですが、俳句の季語に「冬に入る(いる)」という言葉があると、亡き母に教えてもらった時、すごく気に入り、手紙の冒頭に度々使った事を思い出します。そして、今日は「十五夜」に続く「後の月」とも言われる「十三夜」です。晴れていれば、「十五夜」とはひと味違う美しいお月様が観られます。

「小春日和」(こはるびより)と言う言葉がありますが、関東以西では当分の間、日中まだ暖かく、陽だまりの温もりを感じる日があります。

私はこのようなお天気が続くと、窓を開け、部屋中にロープを張り、また衣紋掛けなどを使って着物を干します。ある時、呉服屋さんに今は冷房があるから夏に着物を干します、と聞いて驚いたことがあります。着物は着ないとおっしゃる方でも湿気を取るためや汚れの点検の為に一年に一度は着物を箪笥から出してみられる事をお勧めします。その時、写真を撮っておかれると良いと思います。私は帯や草履といったものまで写真に収めています。日頃身に付けないものは急な入用の場合、自分が何を持っているかわからないというのでは困る、と思ったからです。

「立冬」は語呂合わせで「イイナベ」、「鍋の日」に認定されています。また、「ココアの日」でもあるそうです。

これからは本格的な鍋の出番です。鍋と言えば、随分前の事になりますが、母が作った「とり鍋」の味が忘れられません。出汁は鶏の旨みを出し切って白濁でした。カボスか何か柑橘を絞ったポン酢で白菜、ネギなどの野菜、それに鶏のモモ肉、豆腐を頂きました。「あの出汁はどうやったら出来るの」と母に訊ねると「何時間も鶏の骨を炊くのよ。」と、それだけでした。もちろん挑戦してみましたが、時間が足りなかったのかどうなのか、あの白濁の味には至っていません。

我が家では、ココアは冬だけでなく夏にもアイスココアで頂きます。しかし、冷え込む夜に飲む湯気の立つ熱々のココアは格別で、身も心も温まりますね。

今月はMaiさんのピアノで「紅葉」をお届けします。美しい映像と共にお楽しみ下さいませ。

 


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