「通過儀礼」の続きを説明致します。
5.初節句
赤ちゃんが最初に迎える節句を「初節句」と言います。女の子は3月3日の「桃の節句」。その日は雛人形を飾り、雛寿司や蛤のお吸い物で祝います。男の子は5月5日の「端午の節句」。地域によっては鎧(よろい)や兜(かぶと)を飾り、鯉のぼりを立てて健やかな成長を祈ります。初節句が生後2〜3ヶ月の場合は翌年に祝う場合もあります。
6.初誕生
これは1歳の誕生日をお祝いする習わしです。健康に育つようにと言う願いから餅をつき、足腰が丈夫になるようにその餅を子供に背負わせたり、踏ませたりする所もあります。
7.七五三
一般に男の子は数え年で3歳と5歳の時、女の子は3歳と7歳の11月15日頃に氏神様に参詣します。最近は数え年ではなく満年齢で行うことも増えました。参詣の日も15日にこだわらずその前後の休日を選ぶことも多いようです。この儀式のいわれは昔、子供の死亡率が高かったため、7歳までは神の子を授かっていると考えられていました。従って、節目の年齢を無事に迎えられたことを喜び、健やかな成長を願う儀式です。
七五三の衣装 昔ながらの衣装は、3歳はお宮参りの祝い着に男児は袖なしの羽織、女児は着物の上に袖なし襟付きの被布を着て、髪飾りを付けます。5歳の男児は紋付羽織(もんつきはおり)に仙台平(せんだいひら)の袴(はかま)、白足袋、白い鼻緒の雪駄(せった)、白い扇子(せんす)に守り刀を身につけます。7歳の女児は、本裁ちにした友禅の着物に抱え帯、しごきをして筥迫(はこせこ)を懐に挟み、帯の間に扇子、ぽっくり又は草履を履き、手には袋物を持ちます。
しかし、昨今は洋装も多いようです。特に決まりがあるわけでもありませんが、晴れの日を迎えるにふさわしい衣装で祝いたいものです。また、子供が正装する場合は両親も正装して格のバランスを取るようにしましょう。
お祝いのしきたり 神社は本来なら氏神様に詣でるべきですが、有名な神社などに参拝しても問題はありません。拝殿でお祓いを受け、祝詞(のりと)を上げてもらう場合には、事前に社務所に申し込み、「初穂料(はつほりょう)」「玉串料(たまぐしりょう)」などと表書きした祝儀袋にお札を入れて納めます。参拝だけの場合は、手水で清めた後、二礼二拍手一礼でお参りします。
参拝が済んだら、昔はお祝いを頂いたお宅にお礼に伺ったものですが、昨今は祖父母など近しい人を招いて会食をし、お返しの代わりとする事が多いようです。遠方の人には七五三の時の子供の写真を添えるなどして、表書きを「内祝」として記念品を11月中に贈ります。
8.成人式 昔の「元服式」に由来する儀式です。大人への仲間入りと同時に社会的義務や自覚を持つしきたりです。現在は満20歳が成人と決められ、1月の第2月曜日が「成人の日」です。
以上が成人を迎えるまでの主な通過儀礼です。更に人生の通過儀礼をご紹介していこうと思います。
ESPOIR 〜希望〜をもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。